ボディーショップ・オギでの旧車の事例をご紹介するページ、今回は【スバル R2】です。
修理前の状態
2021年7月、県内から車検でご入庫のスバルR2は、エンジンがなかなか始動しない状態でした。
車庫にて保管されていた期間が長かったことにより、キャブレーターやフューエルフィルター、ガソリンタンクなどに汚れが沈着しているためです。
季節ものの農機具や除雪機にもよくあることで、これらを一通りクリーニングをし、車検に合格できるよう各部点検整備を行います。
実際の作業
まずはキャブレーター、フューエルフィルター、ガソリンタンクを車体から取り外し、地道に汚れを取り除いていきます。
家電が壊れたと思ったら内部にほこりがたまっていただけで、掃除をしたら元通り直ったということをよく聞きますが、エンジンにおいても同様で、こうした汚れは侮れません。
エンジンを復活させる作業の大半はクリーニングに時間を使い、細かいパーツも紛失しないよう細心の注意を払いながら作業します。(紛失したら旧車の場合入手不可能なことがほとんど)
次に点火ポイントの点検とキャブ調整を行い、ようやくエンジンが始動しました。
しかし、今度はマフラーからの白煙がもくもくとすごいことに。
R2は2サイクルエンジンのため、マフラーに2サイクルオイルがたまりやすいです。
こういうときはバーナーでマフラー内部を1時間以上焼き続け、たまったオイルが焼けて、白煙が出なくなるように対処します。
クリーニング後のエンジンルーム。
続いて、ブレーキ各部の点検・オーバーホールを行いました。
ドラムブレーキが固着して回らなくなっていたため、各ドラムを取り外して磨き、サビを落としてクリーニングします。
シリンダー部からのブレーキオイル漏れはないか、動はどうかと確認をしつつ、各カップの交換やオイルの交換、エアー抜きなどもしていきます。
ヘッドライトやウインカー類の点検修理も行っています。
旧式のシールドビームのヘッドライトは、目視で分かるくらい光量不足の状態でしたので、丸形二灯式ライトに交換しました。H4のハロゲン式に交換しましたが、電圧もドロップで不足してしましたので、やはりまだ光量不足です。回路を新設し、さらに安定した電圧を確保するため、最終的にLED電球を採用しました。
ライトテスターで光量・光軸を調整したらライトは完了です。
ウォッシャー液も出ず、ホーンも鳴らなくなっていましたので、こちらも交換や配線の加工を行っています。
修理完了
すべての作業が終了後、車検に無事に合格しました。
再びR2のエンジンが始動し、車検もついて乗れるようになったことにお客様はお喜びのご様子でした。
後日頂いたお電話でも絶好調とお伝え頂き、うれしい限りです。
ありがとうございました。