オイル交換の必要性と時期の目安

オイル交換って、何のため?そもそもオイルがよくわからない。

というご質問をよく頂くので、記事でご説明させていただきます。

 

オイルはミッションやエンジンなど、自動車の動力部ほぼすべてを循環している、いわば血液のような働きのもの。大まかに三つの重要な働きを持っています。

まず一つ目の働きは、潤滑です。
オイル漏れという言葉を聞いたことがありますでしょうか。どこかから漏れていたり、エンジンオイルの場合は燃えてしまったりして量が減ると、各部で焼き付きが起こります。
鉄のフライパンで卵焼きを焼くとき、焦げ付き防止のために食用油をひきますね。焼き付きを防止するオイルとは、ちょうどその油のような働きをします。
目玉焼き

エンジンでオイルが燃えてしまっているときなどは、マフラーから独特のにおいがある青や白色の煙が発生するので、分かりやすいです。

二つ目の働きは、冷却です。
エンジンなどは水で冷やす水冷、空気で冷やす空冷など、加熱を防ぐ機構が備わっていますが、オイルにもそれを補助する働きがあるのです。
オイルは血液循環のようなものと表現しました。オイルは高熱のエンジン内部を循環し、オイルパンに一定時間とどまります。オイルパンとはオイル溜まりとも呼ばれ、循環途中のオイルをプールしておくタンクのことです。エンジンなどを通る際に熱せられてきたオイルは、このオイルパンにいる間に放熱します。放射冷却で体温を一定に保つ仕組みと同じですね。(通常オイルパンには、ガソリンエンジン車の場合3リットル~4リットルのオイルが入っています。ディーゼル車ですともっと多いです)

 

オイルパンからオイルを抜く様子。画像はオイルパンです。車体の下にむき出しになっていることで、走行中外気に触れ、熱を発散させます。
オイルパンに開いている穴が、オイルを抜く穴(ドレン)です。普段はボルトとワッシャーで栓がさているので目立ちません。
時々このボルトのねじ山がつぶれたり、パッキンが劣化していることがあります。ここからもオイルが漏れてしまっている場合も。潰れてしまっているねじ山は、タップという道具で立て直し、密閉性を復活させます。
このドレンから、汚れてしまった古いオイルを最後の最後まで抜き取ります。同時に鉄粉やカーボンなども除去されます。空になったら新しいオイルを注入します。オイルパン
オイル交換を怠るとエンジン内部を循環するオイル量は必然的に減ってきます。結果オイルパンにとどまるオイルは少なくなり、温度が十分に下がらないまま循環を継続します。
温度を一定に保つオイルの働きが損なわれると、エンジンの焼きや、オーバーヒートを引き起こしたり、深刻なトラブルにつながります。


三つ目の働きは、見過ごされやすいですが、燃費の向上です。
エンジンオイルを交換しただけで、走行音や振動が軽減したり、加速力も改善される例が沢山あります。
オイルはエンジン内部などを常に循環しているので、どうしても鉄粉やカーボンなどの不純物が混じってきます。エンジンで燃焼が起こるときにスス(カーボン)が発生しますが、オイルはそれらを押し流すことで掃除する役目もあります。高機能なオイルには洗浄剤なども含まれており、より効果が高まります。
オイルに含まれる鉄粉やカーボン濃度が高くなってくると、色が黒ずみ粘度が上がりドロドロ状態になります。こうなると流れが悪くなったり、オイルの通路を詰まらせたりし、一つ目の働きである潤滑の性能も低下させます。汚いオイル(左)と使用前のオイル(右)
きれいなオイルと汚いオイル潤滑性能が落ちることは、つまりエンジン内部の抵抗を増加させます。常時余計な負荷がかかる状態でエンジンは稼働しないといけないので、当然燃費は悪くなってしまうのです。アクセルを踏みながらブレーキも踏んでいる状態と表現すると、いかに車に負担が大きいかがイメージしやすいかと思います。オイル内にカーボンが増えることは、潤滑性能を落とす他にも正常なエンジンの燃焼を妨害するという悪影響をもたらします。
これはノッキングと呼ばれる現象です。エンジンは周期的なピストンの上下運動を繰り返し動力を生みますが、ピストンに動きを与えるのは規則正しいリズムで起こる爆発の力です。ガソリンと空気の混合気を吸入、それを圧縮し、もっとも圧縮されたときに爆発させ、燃えカスを排気するサイクルを繰り返します。この爆発のタイミング(点火時期)は、ピストンに最も力を伝えられる瞬間、分かりやすく言えばピストンが点火プラグに近づく瞬間であるのが理想です。しかしカーボンがピストンや燃焼箇所に溜まってしまっていると、自然発火を誘引し、正常なピストンの動きを阻害してしまうのです。
結果、発生する力をそのまま動力に変換出来ず、ロスが発生するので、これもまた燃費低下の原因になります。このように、オイルの状態がお車の乗り心地や安全性、燃費までを大きく左右してしまいます。液状ですが、非常に大切な部品と言えます。車はオイルが命と表現しても過言ではありません。

日常的に自動車に乗る方で「車検のついでに交換しよう…」と思っているうちにオイルが汚れすぎてしまい、なんとなく調子が悪くなってしまったというパターンも少なくありません。普段あまり乗らない車でも、一年に一度など、定期的にオイル交換を行っていただけるのが理想的です。

 

下回り点検サービスです!

下回り点検

オイル交換時は車体を持ち上げるので、普段見る機会が少ない下廻りの簡単な点検も同時に行っています
この点検自体はサービスで、通常追加料金は発生しませんが、もし修理が必要な個所が見つかった場合は、別料金にて修理のご提案をさせて頂いております。トラブルの早期発見にお役立て頂けます。

↑写真のタントはマフラーの排気管が腐食を起こしわずかに排気漏れが見られましたので、修理も行い、オイル交換完了です。

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