【修理】冬は注意!バッテリーの話 (寿命・凍結・対策)

バナナオートでの車の修理の事例をご紹介するページ、今回は【バッテリーについて】です。

お客様から頂くお電話で結構多いのが、「急にエンジンがかからなくなったのですが」というものです。

エンジンがかからない原因は厳密には複数ありますが、大多数を占める原因がバッテリー上がりです。知らず知らずのうちに進行し、ある朝急に車が動かなくなったという事態に陥ると焦ってしまいますので、この記事で予防にお役立て頂けたらと思います。

 

バッテリーの仕事

 

バッテリーは電池です。

車はエンジンの動力を一部使って電気を起こします。これを行うのがオルタネーター(発電機)です。
そして、発電した電気をためておく電池がバッテリーです。

エンジン始動時にセルモーターへ電気を供給する他、カーナビ等外部機器への電力供給、夏はエアコン、冬はヒーター+日が短いので早めのライト点灯、また熱線や曇り止めなど、車内の電源として一年中がんばっています。

バッテリー

 

 

バッテリー上がりとその原因

 

バッテリー

バッテリーが上がった状態とは、畜電池が空っぽになった状態です。

バッテリーが上がる原因は
・エンジンがかかっていない状態で室内灯やエアコン、ヘッドライトをつけっぱなし
・長期間運転しないため自然放電
・バッテリーの経年劣化

などがあります。

このうち最も見落としがちなのは3つ目の「バッテリーの経年劣化」
古くなるとダメというのは分かっていても、寿命がいつなのか、劣化してきたときの症状などは意識しない場合が多いように思います。

バッテリーはれっきとした消耗品です。
メーカーによって新品時に保証されているのは、スタンダードなもので2~3年、走行距離の目安だと約20,000km、もう一段階上のものになると3年30,000kmほどです(メーカーにより異なります)。
使用状況によっても差がありますが、この目安を大幅に超えての使用は性能の劣化のみならず厄介なトラブルを招きますから、何か症状が出る前の定期的な交換がおすすめです。

ちなみに、アイドリングストップ付きの車では、電気が十分に溜まっているうちはアイドリングストップもスムーズになされますが、バッテリ―性能が落ち蓄電が不十分だと、アイドリングストップをしなくなります。
アイドリングストップ後にエンジンを再始動することが出来なくなるおそれがある為です。

1つめの「エンジンがかかっていない状態で室内灯やエアコン、ヘッドライトをつけっぱなし」は、ついていることがわかりやすいですが、リモコンキーなども忘れてはいけません。

リモコンキーやエンジンスターターも、少しずつ電力を消費します。昔の車に比べ、最近はいろいろ便利な装置が装備されていますので、その分バッテリーは消耗しやすくなっています。

 

バッテリーの冬場の注意点

 

バッテリーの性能は気温に比例して低下します。
特に真冬の朝、冷え切ったエンジンを始動させるときにはいつにも増してバッテリーに負担がかかります。
セルモーターの回転速度が十分にならないと、エンジンはかかりませんから、バッテリーが減っている+低気温が重なると、エンジンがかからないという事態を引き起こします。

草刈り機なんかですと、セルモーター(セルスターター)の代わりに手動で紐を引っ張って回転に勢いをつけ、エンジン始動させますね(リコイルスターター)。
このとき、ゆっくり紐を引いたのでは回転速度が足りずエンジンはかからないですが、バッテリーが弱ってセルモーターの回転速度が足りない場合も同じ現象が起こっています。

この時は、蓄電量をふやしてやればエンジンがかかり発電できるようになりますので、ジャンピングスタートが有効です。

ジャンピングスタート

 

しかし、バッテリーが劣化してさらに蓄電量が減ったところに、一日エンジンをかけず自然放電してしまうと(たった一日の自然放電の影響は微々たるものに思えますが、古いバッテリーでは結構大きく響きます。)、氷点下くらいの外気温の日には凍ってしまうこともあります。

 

霜

 

ある程度蓄電されていれば良いのですが、ほぼゼロだったときは凍ります。
バッテリ―の中には水が入っているので、凍結すると膨らみ、その後使用不可能となります。

バッテリー内の電気が欠乏して起こるバッテリー上がりと異なり、バッテリー自体が使えなくなりますので、ジャンピングスタートなどの処置も出来ません。

極端な気温の低さとバッテリー残量の少なさという条件が合致しないと起こらない現象ですが、寒い時にそういったトラブルに遭遇すると余計に落ち込みますから、冬はいつもより気をつけてくださいね。

 

オルタネーター故障の原因にも

 

先日、こんなお話を伺いました。
会社帰りに運転中、だんだんライトが暗くなってきた。そのまま走り続けたけれど、ブレーキをかけたあるタイミングでエンジンが停止、ライトも消えてしまった…。

夜道

怪談ではなく、バッテリーの話です。
よくお金で例えると納得して頂けるのですが、これはオルタネーター(お金をくれる人)からの仕送りが停止し、バッテリー(自分の財布)の方にも残金ゼロになったという状況です。

オルタネーターは発電機のことです。

バッテリーチェッカー

バッテリーが弱ったまま使い続けていると、オルタネーターにも余分な負荷がかかります。
バッテリーに十分に電気をためておけないので、オルタネーターは常に全力で発電し続けてしまいます。
浪費癖があるひとに、一生懸命お小遣いをあげているような状態です。
過充電防止の為、規定量までバッテリーに溜まれば電磁石であるオルタネーターは自動的に休止します。本来はこのように、休み休み仕送りをしているのです。(このON/OFFの判断をするのがレギュレーターです)

全力で発電し続けると、オルタネーターは疲れ、寿命も短くなります。
オルタネーターに付随してベルトや内蔵のベアリング、ブラシも早く消耗します。

発電時にはモーターに負荷をかけ、少なからず馬力を食いますので、燃費にも悪影響があります。

車は各部が連動して動いていますので、一か所の働きが十分でなくなると別の箇所にしわ寄せが行き、無理をさせることになります。

ちなみにオルタネーターが故障しかけると、エンジン始動時に「ガ~」というような異音がします。

 

バッテリー上がりを未然に防ぐ4つのポイント

 

  • バッテリーにたまった電気は常に減少します
  • 自然放電に気を付けて、数日おき、出来れば毎日走らせましょう(エンジンをかけっぱなしにするだけでは不十分)
  • バッテリーは2~3年(または走行距離24,000km前後の目安)で交換しましょう
  • エンジンをかけていないときはエアコン、ライトなどを使いすぎないようにしましょう(特に冬)

バッテリー上がりには普段からの予防が有効です。お読みいただきありがとうございました。

 

 

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