【農機具修理】クボタB52のクラッチ切れ不良

クボタトラクター外観 農機具修理

クボタトラクター外観

バナナオートの修理事例を紹介する記事、
今回はトラクター【クボタ B52】のクラッチ切れ不良です。

症状:
クラッチペダルを踏んでもクラッチが切れない。

 

クラッチつまりギヤの入切替が出来ないと、走り出したら止まれないので危ない状態ですね。(万が一走行中にクラッチが効かなくなったら、ブレーキを強く踏んでエンストさせてください)

原因は、クラッチ本体の破損にあると思われますので、クラッチを露出して調べてみましょう。

ちょっと余談ですが、トラクターのクラッチ修理は一般の乗用車に比べて大掛かりな作業となります。トラクターは胴体を前後それぞれにパカっと切り離さないとクラッチが出て来ない為です。
トラクター・乗用車ともに車体の修理というのは、故障部品までたどり着くまでの分解作業と、部品交換後の組み戻し作業のウエイトが半分くらいを占めることも少なくないです。つまり、どんなに小さい部品であったとしても、原因箇所の露出までにかかる手間の多さによっては、工賃がかなり左右されるということ。

分解はどうってことない作業に思えますが、劣化したパーツの破損のリスクや固着などもありますから、おろそかには出来ない作業なのです。

話を戻してトラクターを半分に切り離す作業です。その前にエンジンオイルやラジエータの冷却水を抜いておきます。
続いて、トラクターは4WDですから、前部から後部まで繋がっている部品(プロペラシャフト部・油圧部など)を、まず取り外さなければなりません。
クボタトラクター分解

次にエンジンまわり。
エンジンとミッションの結合箇所にたどり着くには、ハンドル・メーター・ペダルやエンジンカバー等々を一旦取り外します。
ようやくボルトが露出したら、いよいよ前後を切り離すことが出来ます。(←かなりあっさり目に書きました)
↓機械で上から吊って平行に移動。
クボタトラクター2

さて、クラッチが現れました。
トラクタークラッチ

ひとまずクラッチカバーを外してみます。と、カバー中央のツメが折れ曲がっていることが判明。
クラッチディスク
クラッチディスクの方は4つあるスプリングのうち1つが外れてしまっていました(赤丸部分)。これがカバーと干渉して、ツメを折り曲げてしまったと思われます。このツメ部分は、クラッチの働き(エンジンとギヤのつながりの制御)上重要なバネの役割を果たします。

破損したクラッチカバーとディスクは新品に交換。
クラッチレリーズベアリングは、まだ完全に寿命という訳ではありませんが、消耗品なのでそれも時間の問題。ということでこちらも交換。
茶色い粉が散らばっていますが、これは部品同士が擦れて出る鉄粉やサビの粉です。この粉が長年かけてベアリングに巻き込まれることで、回転性能が低下していくのです。

上述のように、ここ(クラッチ)まで分解するのは大仕事ですので、「まだ使えるからあとで」と、それぞれを個別のタイミングで交換していると、積もる修理代がすごいことになります…。
クラッチに限らず、深部の消耗部品は近くにあるもの同士を一緒に交換すれば、結果として余分な費用がかからないで済むのでおすすめです。

それぞれの部品を交換したら、各所点検しつつ細部にたまった汚れを落とし、グリスアップ。
タフなトラクターとはいえ機械ですので、こうしたメンテナンスは故障予防に有効ですよ。
先ほどと逆順で、元のかたちに組み戻していきます。

試運転でのクラッチ切れは良好。遊びの隙間の調整(クラッチの繋がりがスムーズになると運転の感触としても楽になります)をして、修理完了です。

料金・お預かり期間

部品代・工賃合計で10万円ほどでした。
(料金にはエンジンオイル・ラジエータの冷却水などの交換代も含まれています)

また、今回のようなクラッチ交換修理に要する期間は、その時の入庫混雑具合にもよりますが、数日から一週間前後です。
ただしバナナオートはこじんまりした工場なので、修理の予約を沢山頂いている時期ですと、お預かり期間が少し長めになることがあります。空いていれば3日くらいでお返し出来ます。


今回も最後までお読みくださり有難うございました。

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