マツダ キャロル360が2台です。
このうち、奥の青いキャロルは長期お預かりで、整備の真っ最中です。
なんと鹿児島県からご入庫頂いたキャロルなのですが、実際に車両を見て整備し始めると、当初の概算お預かり期間より長くかかることが判明。しかし、地道に作業を進めておりますので、お待ちください…。
全容は後ほど、記事に書かせて頂きますね。
そして、手前の赤いキャロルですが、
こちらのキャロルは、3回目のご入庫です。
旧車レストアの事例①マツダ キャロル360(KPDA) の時にご入庫頂いたのが最初で、それはもう6年ほど前になります。(記事自体は最近書いたものですが)
あれから車検のたびに、毎回静岡県からお客様ご自身で積載車を運転しご来店頂いています。いつもありがとうございます!
そして先日は3回目の車検でのお預かり。
2週間後にお迎えに来られるとの事ですので、早速点検していきます。
まずはブレーキマスターシリンダーからのオイル漏れを発見。
キャロル360という車種はどうしても、この部分からのオイル漏れが多いですね。
最初に当店で車検を取った際にオーバーホールを行っていますが、やはり6年も経ちますとだんだんくたびれて来ます。
ブレーキマスター・クラッチマスター・リヤブレーキカップ等、ブレーキ周りを再度オーバーホールし、点検調整を行いました。
(このとき交換したクラッチマスター用のパッキン代用品はこちらで販売中です↓
【キャロル360/KPDA】ブレーキ/クラッチマスター用パッキン2枚セット【新規製作代用品】)
続いて排ガスやトーイン、ライト…
ライトの光軸ですが、車体が軽いせいか、フロントのガソリンタンク内の量に影響されて変化するほどなので、かなりシビアに調整します。
一通り点検整備を終えた後ですが、先日のポルシェ911Tに付けた当時物GTコイルのことをオーナー様にお伝えしたところ、キャロルにも取り付けることに。
しかし、電圧が12Vを少し下回り気味だったので、まずは電圧安定器を設置し、コイルに十分な電圧がかかるようにします。
先の整備にてセミトラ式へ変更してある車両ですが、今回更にGTコイル追加した効果で、エンジンの始動、ふけ上がりの様子など、一段とステップアップしました。
回転数の上がり方も、ノーマルに比べてスムーズです。
とはいえ、いざ車検となると加速の検査はキャロルにはつらい仕事に変わりありません…。
40km/hまで一気に加速出来れば合格なので、現行車ではまず余裕の合格ですが、ノーマルのキャロルだと、検査装置に負けそうになり、加速時間がかかってギリギリなんとか合格なんてことが多いです。
キャロルの現役当時は、40km/hくらいが今の60km/h相当の感覚でしたから、アクセル全開フルパワーで余程頑張ってもらわねばならない、ある意味で難関検査です。
青白い排気の煙を出しつつ、耐えて、ようやく40km/hのラインに到達するのが360ccのキャロルなのです。
非力という面もありますが、そののんびりさがキャロル360の良さでもあるんだと思います。
そんなことで、大きなトラブルもなく、車検は今回も無事通過です。
お預かりから2週間後の土曜日、オーナー様が積載車でお迎えに来られました。
2年に一度ですが、毎回懇意にして頂いている大切なお客様です。
積載車のレンタルをはじめ、静岡県からここまでいつもご足労頂きまして、ありがとうございます。
また2年後の車検をお任せ頂けると嬉しいです。