バナナオートでの農機具修理の事例をご紹介するページ、今回は【ホンダ 除雪機 HSS760n】です。
雪国のイメージもある長野県ですが、南北に広く山がちな地形のため、降水量は地域によってかなり差があります。
ここ佐久地域は、「海から最も遠い地点」の所在地でもあることから、海岸部よりも気候が安定している為に夏の雨も少ないし、冬もそれほど雪が降る日が多くありません。
しかし高地(700~1000m)ですので平均気温は年間を通して低めです。お隣の軽井沢町は夏の避暑地として有名ですが、その分冬の冷え込みは非常に厳しいです。
雪が降る日数は少なくても、一度降り始めると地面が冷えているのでどんどん積もってしまい、その後はしばらく雪景色が続きます。手動での雪かきは腰を痛めることもある重労働ですから、除雪機は冬場の頼もしい存在です。
しかし、冬場に大活躍した除雪機ですが、そのまま春を迎えしまい込んでしまうと次の冬に問題が発生するかもしれません。
今年も雪が積もったから使おうと思ったらエンジンがかからないという困った事態です。
除雪機のエンジンがかからない原因
エンジンがかからなくなってしまった原因は、キャブレーターのノズルの目詰まりです。エンジンに吸い込まれるようにガソリンを霧状に噴射する部分です。
除雪機は、ワンシーズン使用したら次の冬までエンジンをかけることはほぼありません。長期間放置されるガソリンは隙間から徐々に蒸発し、タンク内の細かなゴミやサビの濃度が高まっていきます。ドロドロの血液が血管を詰まらせやすいように、粘度が高く異物が高密度で混入したガソリンがノズルの狭い通路を通ると、詰まります。
この小さなノズルに、やすり状の特殊なワイヤーを通し、掃除を行いました。一般的にノズルの大きさはエンジンのサイズに比例します。このように小型のエンジンのノズルは、より通路が細いので目詰まりも起こしやすいです。
修理完了
キャブレーターを掃除したら、問題なくエンジンがかかるようになりました。
ちょっと手間ですが、ワンシーズン雪かきを終えたら、あまり日を置かずにガソリンを抜いて頂くことで目詰まりを防ぐことが出来ます。
畑に囲まれた場所に立地するバナナオートは自動車の修理の他にも、こうした除雪機や農機具のメンテナンスも承っております。お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。