バナナオートでの車の板金塗装の事例をご紹介するページ、今回は【トヨタ ヴォクシー】です。
修理前の状態
ネットを見まして、とご来店された(ありがとうございます!)お客様の白いVOXYです。
早速修理箇所を拝見します。
まず前側はフロントバンパーの下部に割れがあります。
割れがあると交換する場合も多いですが今回は板金修理を行います。
それから右側のドア下のモールがはずれかけています。
後ろ側は、リヤバンパーに折れ跡が見られます。木にぶつかったりすると、部分的に圧がかかって面が折れ、元に戻りきらず割れを伴って曲がってしまうためです。
下の写真はバックドアを上げて下から撮ったものですが、ここにもわずかにその影響が見られますね。
実際の修理
まずフロントバンパー。
割れを接着し、パテで跡をなくしていきます。
手順としては初めに亀裂の部分を接着剤で接合します。その後ホットステープラーを使い、高温で溶着してよじれないように止めます。ホットステープラーはホッチキス状の道具で、熱した針をプラ製のバンパーに溶かし込みます。
さらにその接合部をV字のミゾ状に削り、パテの塗り代を作ります。
最初に使うパテはカーボンファイバーパテといい、文字通りカーボンファイバーが練りこまれていることで曲げなどによる割れに強い性質を持っています。
見えない裏側にもカーボンファイバーパテや補修剤などを厚めに盛り、補強します。
カーボンファイバーパテで大まかに整形した後、ポリパテ(仕上げ用)で表面を滑らかに整えていきます。パテを研磨するサンドペーパー(やすり)も粗いものから細かいものへと使い分け徐々に目を消していきます。研磨し終わったらサフェーサーを吹いて塗装の下地を作ります。
リヤバンパーも折れた部分に熱を加え地道に矯正し、さらにパテで成型したら、同様にサフェーサーを吹きます。
それぞれ塗装します。
塗装したフロントバンパーがこちら↓
続いてバックドアのヘコミですが、まずは専用の機械を使って引っ張り出します。へこみにパテを盛って平らにするだけでは、パネル自体が内側に歪んだままになってしまうので、それを修正するのは欠かせないです。
そして、バンパーと同じようにパテで成型し、トップコートまで塗装します。
バックドアの塗装仕上がりがこちら↓
修理完了
モールは裏側の取付け金具が取れかけていたのでしっかり接着して、前後に板金修理したパーツを取付けたら完了です。
ありがとうございました。